Guinea Pig 2nd

http://d.hatena.ne.jp/murishinai/ の続き

昔から変わらぬ格ゲー話。対戦ゲー話。

格ゲー個別のマッチングシステムはきちんと動作しているか?

通信対戦に、「初心者」は存在するか?

 同じ問題。満遍なくあらゆるスキルのプレイヤーがいれば適切なマッチが行われるだけの話。

 ゲームのローンチ時から自動的にスキル帯の分布は偏っていくものなので、時間経過とともに機能不全を起こす宿命にある。

「初心者」が達成感を感じられるようなインフラは存在するか? あるいは機能しているか?

 インフラは求めれば存在はする。インフラの定義によるが、そのゲームのコミュニティはおそらくどこかには存在するし頑張れば入り込める。自動的に機能するものではない。ただ、それはどのゲームも大体同じ。

中級者、上級者以上ばかりがクローズアップされていないか?

 それが普通。どのゲームだって大体は熱心なプレイヤーにフォーカスされる。初心者は時間経過とともに減っていくものだから、そこにクローズアップする意味はない。

今現在、格ゲーは初心者が楽しめるようになっているか

今現在の格ゲーについて、初心者に優しいジャンルと言っていいかどうか

 初心者の定義によるが、志のある、心の折れない人であれば、楽しめるようになっているし、昔に比べたら世界は優しくなっているし、成長は易しくなっている。

 ただ、この手の話について否定的というか、消極的というか、適切な目標設定をするだけのモチベーションを持ってない人の視点で見れば、全然楽しくないし全然優しくない。

(番外)何故昔の格ゲーは良かった、みたいな雰囲気が出てくるのか

 スプラトゥーン現象を見よ。あるいは Nintendo DS であり Wii である。まず一旦全員が同じスタートラインに立てているからであって、最初から圧倒的な経験の差が存在しないからである。

他の世界を見よう

 この問題は格ゲーに限ったことではなく、自分の経験の範囲で言うなら Overwatch(FPS) や Hearthstone(DCG) あるいはスプラトゥーン(TPS)などでも同様の課題として存在している。スマホのゲームで言うなら Clash of Clans などもそう。昔流行った別のゲームで言うなら Age of Empires(RTS) シリーズなども。時流に乗れば LoL(MOBA) やぷよぷよなどにも言及したいけど、そちらは全然やってない(それこそ遊んでて心が折れた)。

対人戦を模した CPU 戦はただの確認作業であり、新しい経験・技術の取得には何の役にも立たない。

 何故スプラトゥーンにストーリーモードがあるのか、あるいは(2に)サーモンランがあるのか Hearthstone に Tavern Brawl があるのかという話である。

(特に主観)1 vs 1 の対戦ゲームで、初心者に優しいゲームなど存在しない。初心者に優しいのはゲームではなくて人間である。

 勝ちも負けもすべて自分の実力が理由となるため、それを正しくフィードバック・試行錯誤のできる環境がなければ同じ負け作業の繰り返しとなる。

 何のために囲碁・将棋に感想戦があるのか、敗着という言葉があるのか、その分析をあとから行えることに意味がある。このリプレイ検証性や、あとからの言語化において、特に格ゲーはかなり難易度が高い。

勝てないからつまらない、はおおむね真である

 勝てるとは、強まっていることであったり、自分の主張を出せていることであったりするので、それは面白いに決まっている。

 言い換えると、ルーチンワークでサンドバッグをボコボコにするだけの作業が面白いだろうか?(ストレス発散という意味で、相手は実在する誰かという文脈に乗れば初心者狩り的な面白さは出てくるが)

 負けても面白い、が成立するためには、自分が強まるような実感が伴うこと、あるいは自分の主張が出せていることであり、負けていると言うことは、初心者は大体の場合、自分の主張が潰されているのであるから面白いわけがない。そして強まる実感へ繋げるために感想戦がある。

(番外)ハンデという概念

 囲碁・将棋であれば、置き石であるとか駒落ちであるとか、そのような調整があるが、コンピュータゲームではほとんどそのようなものはなく、ただすべての人が平等にランクマッチされる。これは大きな違いである。

 囲碁や将棋の場合、ハンデを与えた側にとって、それはひとつのチャレンジであり、攻撃の精度を高め、ギリギリまでガードを下げるトレーニングになる。ハンデをもらった側は、その差分によるアドバンテージがどこにあるのかを理解し、有利なところを生かす戦略を学習できる。

練習せずに上達すること、勝てるようになることがベスト

 理想的には練習ではなく、楽しい実践を重ねることで上達していくデザインになっていることが一番望ましい。少なくとも遊び始めは。そのうちに、自分の足りないものを自分で理解し、必要に応じてトレーニングをするものである。

 真にやりたいのは練習ではない。ゲームだ。

(特に主観)実況動画・プレイ動画が解法のひとつである

 "「知らない人がゲームプレイをしているところを見て楽しむ」という嗜好が全くない" という人には理解できない世界だと思うので仕方がないが、模範を見てあるべきイメージを得る事は非常に貴重である。

 システムを理解している人が適切な言語化を行い、それをやって見せて伝えるのは大きな学習の手助けになる。理想的にはその場で直接コーチングをすることである。

で、あらゆる初心者に優しい世界というのはあるのか?

 ない。格ゲーに限ったことではなく、どの分野であったとしても初心者に優しい世界などない。まずは入門する本人がどのようにモチベーションを維持するかであり、それは完全に本人の心の問題である。

 頑張って言い繕う必要はなく「やる気なきものは去れ」と遠慮なく言い放てばよい。"才能" だとか "センス" のない人間は楽しめない世界である、と。実際そうなのだから不満の声が上がっているわけで。

 初心者に優しくしたいのであれば、そう願う人がそのような手助けをするしかない。システムが自動的に解決するものではない。最後には人だ。

で、対戦ゲームって面白いのか?

 適切な相手がいれば。勝ち負けは結果として、またそれとは別に、そのプレイ内容でどうのこうの対話のできる状態になれば、これほど知的で楽しいものはないと思うのだけど。